概要
『アンゴルモア元寇合戦記』は、たかぎ七彦の同名漫画を原作とする歴史アクション。
舞台は文永十一年(1274)元寇。
対馬に流されてきた流人の武士・朽井迅三郎が、在地の姫・輝日と島の兵たちを率い、
迫り来るモンゴル・高麗の連合軍に挑む。
砂利が飛び血が滲む近接戦の手触り、地形を活かす用兵、炸裂兵器「てつはう」など
実在の戦術・兵器を織り込み、
“島一つ分の最前線”
を濃密に描き切る。
荒ぶる筆致のビジュアルと、死生観のぶつかり合いが胸を打つ硬派作。
詳細
- 作品名
- アンゴルモア元寇合戦記
- 放送形態
- テレビ放送
- スケジュール
- 2018年7月~9月
- 話数
- 全12話(※続編エピソード〈中篇〉相当のアニメ企画も展開)
- 原作
- たかぎ七彦
- アニメーション制作
- NAZ
- キャスト(主要)
- 朽井 迅三郎/輝日(てるひ)/鬼剛丸/比奈/阿比留弥次郎/甲斐/安達盛長 ほか
- 主題歌
-
OP/ED:和楽器や重厚リズムを基調に、
“古戦場の緊迫感”
を押し出す楽曲構成(放送回での映像・歌詞差し替え演出あり)
ここが推し!
筆致テクスチャによる“墨絵アニメ”表現:
輪郭に紙の地肌を感じる特殊フィルタが、合戦の荒々しさと中世の空気を可視化。
地形×戦術のリアリティ:
入り江・段丘・砦など“島の地勢”を使った迎撃戦。
偵察→伏兵→攪乱→白兵の段取りが気持ちいい。
武器の“重さ”が伝わる殺陣:
弓、長物、刀、そして“てつはう”。
装備の長短と集団戦術が描写の核にあり、勝敗が理屈で決まる。
流人×在地=即席連合のドラマ:
武士の矜持、島人の生活、防人の責務が衝突しながら“守る理由”が研ぎ澄まされていく。
刷新された“武士道もの”として手応え充分。
どうでもいい小ネタ
-
作品名の“アンゴルモア”はノストラダムスの語からの反転使い。
“未知の恐怖が海の向こうから来る”
という寓意がタイトルに折りたたまれている。 -
兵器・用語・地図の画面内注釈テロップが親切。
予備知識ゼロでも“どこで何が起きているか”を追いやすい。 -
史実としての対馬・壱岐→博多という侵攻線を踏まえつつ、
キャラクターの選択で物語を動かす“歴史×冒険”のバランスが秀逸。
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