概要
『新世界より』は、貴志祐介による同名小説を原作としたダーク・ファンタジー/SFサスペンス。
舞台は“呪力(サイコキネシス)”が一般化してから千年後の日本。
豊かな自然に囲まれた共同体〈神栖66町〉で育つ子どもたち——
渡辺早季、朝比奈覚、青沼瞬、秋月真理亜、伊東守——は、
教育と儀式のもとで“理性と倫理”を叩き込まれながら成長していく。
しかし、禁忌とされる歴史の断片、〈バケネズミ〉と呼ばれる亜人たちの影、
そして町の統治機構の秘密に触れていくにつれ、世界の成り立ちが反転。
仲間との絆と選択が、共同体の安定と“人間であること”の境界線を試す。
牧歌的な風景と圧倒的な不穏さが同居する、成長と記憶と社会制御をめぐる物語。
詳細
- 作品名
- 新世界より
- 放送形態
- テレビ放送
- スケジュール
- 2012年9月~2013年3月
- 話数
- 全25話
- 原作
- 貴志祐介
- キャスト(主要キャラクター)
-
- 渡辺早季/朝比奈覚/青沼瞬/秋月真理亜/伊東守
- 朝比奈富子/野狐丸(スクィーラ)/奇狼丸 ほか
- 主題歌
-
OP/ED:章構成に合わせて楽曲・映像演出が切り替わるスタイル
(物語のトーン変化を音楽でも表現)
ここが推し!
“優しいユートピアの裏側”が少しずつ露出する構成:
子ども時代の冒険譚から、青年期の政治・倫理の葛藤へと段階的にトーンが変化。
時間跳躍(タイムスキップ)を活かした“積み上げ型サスペンス”です。
筆者は小説から入りましたが、小説で味わった恐怖とはまた少し違う恐怖を感じられる、
全く他とは異なるアニメ。
漫画→アニメではなく、小説→アニメでかつ、
鬼才・貴志祐介氏の渾身のファンタジー異能力の話をアニメ化するとなって、
アニメ業界でも「本当にできるのか?!」がまず議題になり、
かなり難しいアニメ化だとされていました。
これはアニメでも、小説でも両方、体験した方がいい話です。
貴志祐介氏の小説は、ほとんど外れがなく、映画化率がすさまじい作家さんです。
こんな天才はおそらく2度と出てこないと思います。
その貴志祐介氏の凄さに見劣りしないアニメ化だったと筆者は思います。
画のタッチは、少し好き嫌いが分かれるところですが(やや少女アニメ風)、
まぁこれはこれで良いのではないでしょうか。
ただ、漫画化した作品は、エロ路線になってしまって、これは頂けない。
全く別物だと思った方がいいでしょう。
ネタバレが怖い作品なので、内容は割愛しますが、少年時代は“タメ”に過ぎません。
しかし、ここの“タメ”も重要で、のちのちの中学生・青年編で話のテンポが上がって、
急展開を見せてくれます。
映像とはいえ、全25話なので少し長丁場。
小説を読むのが苦にならない人なら、小説から入ってもいいような気がします。
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